腕時計の歴史
人はいつから時間を気にし始めたのでしょうか?時を刻む道具が最初に作られたのは、古代エジプト時代です。巨大なオベリスクの影の動きを日時計に見立てたのが、時計の起源です。
その後、水時計や火時計、砂時計と様々な時計が作られましたが、携帯用の時計が出来るまでは長い時間がかかりました。
腕時計の始まり
腕時計は1800年頃に王族や貴族の女性たちのための美術品として登場したのが始まりです。スイスの「ジャケ・ドロー&ルショー」が懐中時計に革ベルトを着け、販売したのが最初とされています。
1806年ナポレオンの最初の妻、ジョゼフィーヌ・ボアルネの時計が作られます。宝石商により時計を組み込んだエメラルドのブレスレットとして制作されています。現存する最古の腕時計と言われています。
このように宝飾品として制作された時計は、1800年より前からありました。しかし、一点物として作られ、普及されることはありませんでした。
腕時計の普及
1879年にはドイツの「ジラール・ペルゴ」が軍用品として腕時計を制作しています。そのため1890年代の写真には、腕時計をした軍人の姿が写真に残っています。
1900年「オメガ」により本格的に商品化されました。しかし世界で最初の商品は腕時計の普及にまで至りませんでした。
1904年「カルティエ」
によるサントス腕時計発表。デザイン的にも社交界で評判となり腕時計の普及が始まります。
社交界でデビューしたことにより、紳士用を中心に販売されました。
1906年(市販モデル) カルティエで販売された「トノー」
洗練されたデザインは、今の時代でも通用しています。
カルティエは、実用性よりも洗練されたデザイン性を重要視する考えは現代にも受け継がれています。
1913年服部時計店「現セイコー」国内初の純国産腕時計を販売します。
写真:日本初の純国産時計「ローレル」
1913年発売のローレルは、ほうろう素材を利用しているため、長く美しい姿で利用できるのが特徴です。12時を赤く表示してあり、実用性だけでなくデザイン性の高い時計になっています。
1926年スイスの「フォルティス」よりジョン・ハーウッドとの共同開発により時計を発売。
写真:世界発の自動巻腕時計
実用性重視のフォルティスですが、最初に発売した時計はとてもカワイイデザインとなっています。1937年「フォルティス」より、ストップウォッチ機能のあるクロノグラフを販売。
その後、ロレックス、ハミルトン、ブローバ、ユンハンス、シチズンにより次々と最新式の時計が発表されました。