時計の致命傷を避ける防水知識
時計を購入する際に、時計の防水機能についての説明を受けるはずです。時計は本来とても水に弱い製品なのです。
防水の範囲・防水の構造を知らない事で、時計の内部に水をため込んでしまうこともあります。
目に見える症状
・ガラスの曇り
・張や文字盤の腐食
隠れた症状
・機械部分の錆や腐食
・機能面での影響
こうなってしまっては、お気に入りの時計でも、使い続けるのは憂鬱に感じるはずです。買い取って貰う際にも、非常に残念な価格になりかねません。そうならないためにも「防水」についての知識は重要なのです。
防水時計の種類
所持している時計の防水性について知らない。そんな人も安心してください、時計にはシッカリと防水性能が表示してあります。記載されている場所は、時計の裏蓋・文字盤・説明書などです。
Sinn UX EZM2B GSG9 5000m/500barの部分が防水表記になります。
このような防水表記には「一般用防水」と「潜水用防水」があります。これは、ダイビングが可能かどうか?と言う違いです。潜水用防水の時計ならば、ダイビングは当然可能です。しかし、防水の強い一般用 防水は水泳やシュノーケリングはできても潜水はするべきではありません。「一般用防水」と「潜水用防水」の違いは表記の違いにあります。
一般用防水 Water Resistant○○m(bar)
潜水用防水 Diver’s○○m
このように記載するように決められていますが、実際にはこの表現に沿っていないものも多いです。
防水性能を表す表示
「m(メーター)」
数値深さの水圧に耐ええられる防水性能を持っています。水中で動く際には、実際の推進以上もの水圧がかかります。
潜水用防水の場合、表示数値の25%増の水圧に耐える事ができるように作られています。
「気圧(bar / ATM)」
一般的には1気圧=10mと言う考え方がされます。しかし「気圧」表現は一般用防水で利用するのが前提で、潜水用防水には使用しません。「気圧」表記はダイビングをしない一般用防水時計のための専用表現です。10気圧超える防水は水中使用可能(潜水は不可能)そのため、10気圧(または100m)を超える防水性を持った時計を防水時計と方言します。
「生活防水(WATER RESISTANT / W.R.)」
一般的には一般用防水(3~8気圧)の時計で利用される表現です。汗や雨などの日常的な水滴に耐える事ができる防水性です。気圧で伝えるよりも「生活防水」ですと言う方がわかりやすいために利用されています。
「非防水」
防水性のない時計に利用されています。基本的に時計本体には防水について一切表記されません。非防水の時計は室内でのみ使われると想定された時計です。日常生活として利用しない(ドレスウォッチ)ため繊細なデザインが可能となっています。
3 ~ 8気圧防水 汗や小雨でも耐える事ができる。
10気圧防水 雨や水道からの水がかかっても大丈夫です。
20気圧防水 水泳や浅瀬のダイビングまで大丈夫です。
30気圧防水以上 ダイビングの深度に合わせてご利用下さい。
エスケープバブル機構
一部の潜水用防水時計には飽和潜水時にヘリウムガスを抜く機構がつけられています。深海での作業時等でしか利用しないため、一般的には利用されていません。しかし、意味も分からず触ってしまうと防水効果が落ちるため注意が必要となります。